ICL(眼内コンタクトレンズ)についてImplantable Collamer Lens
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ICL(眼内コンタクトレンズ)手術で
クリアな視界を手に入れませんか
- 強度の
近視や乱視に
適応可能 - 手術後
見える状態で
帰宅できます - 手術時間は
片眼あたり
15~20分程度 - 長期的に
コンタクト
レンズ使用
より費用減 - ドライアイや
アレルギー症状
の強い方に
ICL(眼内コンタクトレンズ)とは
ICL(眼内コンタクトレンズ)
近視矯正手術には、角膜をレーザーで削って屈折力を変えるレーシックやPRK、眼の中にレンズを挿入する眼内コンタクトレンズがあります。ICL(眼内コンタクトレンズ)は後者にあたり、レンズの度数が幅広く強度の近視・乱視にも対応しています。
ICL(眼内コンタクトレンズ)手術の概要
虹彩と水晶体の間にある後眼房(こうがんぼう)の中に眼内レンズを挿入して近視や乱視を矯正するのが、ICL(眼内コンタクトレンズ)手術です。レンズはコラーゲンの共重合体とコンタクトレンズに使用されているHEMAで作られています。レンズの素材がマイナス荷電を帯びているため、生体反応(タンパク質などの沈着)を起こしません。
レンズを折りたたんで眼内に挿入できるため切開創が小さく、縫合の必要もありません。術後は入院せずに帰宅でき、両眼とも手術できます。
強度の近視、遠視、乱視に対応したレンズがあり、レーシックの適用範囲外の度数にも対応できます。ただし、乱視用レンズは眼の状況などに応じて決定します。
ICL(眼内コンタクトレンズ)手術の流れ
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1.麻酔麻酔は点眼で行います。
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2.切開レンズ挿入のために約3mm黒目と白目の境界部を切開します。
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3.レンズ挿入切開したところからレンズを挿入、虹彩の後ろで固定します。
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4.手術後手術が完了したら目薬を点眼して、瞳孔を収縮させます。切開創が小さく自然に治癒するため、縫合は必要ありません。
レーシックとICL(眼内コンタクトレンズ)の違い
レーシック | ICL(眼内コンタクトレンズ) | |
---|---|---|
適応できる度数 | 適応範囲が限られており、 強度の近視・乱視には適用できない |
幅広い度数に対応したレンズがあり、 強度の近視や乱視でも矯正可能 |
可逆性 | なし 削った角膜は戻らない |
レンズを取り出せば元の状態に戻すことができる |
見え方の質 (コントラスト感度の低下) |
やや低下 | 変化なし |
ドライアイ | 一時的に強くなることがある | 誘発しない (元々ドライアイの方も変わらない) |
紫外線カット効果 | なし | なし |
※表は左右にスクロールして確認することができます。
適応している方・適さない方(禁忌)
次のような方が適応または禁忌とされますが、あくまで判断基準の一部です。詳細は診察や検査によって判断いたしますので予めご了承ください。
適応している方や条件
・21歳以上の方。できれば45歳くらいまでの施術を推奨
・角膜内皮細胞密度が正常範囲内であること(成人で2,500〜3,000個/平方mm)
・前眼房の深度が2.8mm以上ある
適さない方
・白内障、緑内障、網膜疾患、角膜疾患などを患っている方
・妊娠中または授乳中の方
・医師の説明が理解できない方や全身疾患、眼科疾患などにより不適当と医師が判断した方
ICL(眼内コンタクトレンズ)手術による合併症やリスク
一時的な眼圧上昇・緑内障
眼圧が一時的に上昇することがありますが、レンズ挿入に起因するものか患者さんの眼が持つ元来の性質かは区別できません。眼内レンズが要因と考えられる場合は、レンズの摘出が必要になります。
また、滅多にありませんが緑内障に移行することがあります。
角膜内皮細胞の減少
「角膜内皮細胞」は角膜の内側を覆っている細胞のことで、年齢を重ねるごとに減少するものの、成人で約3,000個/平方mm存在します。ICL(眼内コンタクトレンズ)手術を行うと、角膜内皮細胞が5〜10%減少するとされます。この細胞が著しく少なくなると角膜が濁り、視力低下につながるため、手術を受ける場合は角膜内皮細胞が十分にあることが必須です。
低矯正や過矯正
器械で精密な計測を行うことができるようになったため、交換が必要なケースはほとんどありません。しかし、データに基づいた予測値のためまれに矯正のズレが生じることがあります。万が一度が合わず具合が悪い場合は、眼の状態が安定してから再度検査を行い、度の違うレンズと交換することもできます。
ハロー(光輪症)・グレア
暗い場所で明るいライトなどを見ると光の周辺に滲んだ輪が見える現象をハロー(光輪症)やギラギラと光って眩しい症状グレアが生じることがあります。
程度や期間に個人差があるものの、一般的には治療後数ヶ月すると気にならなくなります。
上記のほか、合併症やリスクについては適応検査や術前検査、来院時にお尋ねください。
ICL(眼内コンタクトレンズ)手術の流れ
- STEP 01
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適応検査
まずは受診して頂き、ICL手術の適応かどうかを判断させて頂きます。適応であれば、2回分の術前検査を予約します。
<来院時の注意点>
来院時はお使いの眼鏡やコンタクトのデータのわかるものをご持参していただくようお願いいたします。
- STEP 02
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コンタクトレンズ装用
術前検査で正確な度数を測定するため、角膜の形状変化の要因となるコンタクトレンズ装用を術前検査前に一定期間中止していただく必要があります。
ソフトコンタクトレンズでは1週間、ハードコンタクトレンズは3週間を目安としています。
- STEP 03
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術前検査(2回行います)
(1回目)
手術で挿入するレンズの度数やサイズを決定するための詳細な検査です。所要時間は3~4時間ほどかかります。<来院時の注意点>
検査当日は正確な度数測定のため、目薬で一時的に眼の調整力を取り除きます。その影響で24〜48時間瞳孔が開いた状態になり、焦点を合わせにくくなります。安全のため公共交通機関等で来院ください。(2回目)
1回目の結果をもとに再度視力検査を行います。また、手術の説明もします。所要時間は1時間ほどかかります。
2回目の検査が終われば手術までコンタクトの使用が可能になります。
2回の検査終了後に眼内コンタクトを発注します。なお、眼内コンタクトレンズの納期は2~4週間ほどかかります。(在庫がない場合、製造に数ヶ月を要することがあります。)
- STEP 04
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手術(火・木曜日の午後)
レンズ到着後手術日を決定します。手術時間は片眼あたり約15~20分かかります。術後は2時間程休んで頂き、診察で問題なければお帰り頂けます。ご希望があれば、1泊入院対応も可能です。
- STEP 05
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手術後の定期検査
手術翌日、1週間後、1ヶ月後、3ヶ月後に定期検査を行い眼の状態を確認します。それ以後は医師が指定した定期検査日に来院ください。
手術費用には術後1ヶ月までの定期検査費用も含まれておりますが、それ以後は保険診療で対応いたします。
ICL(眼内コンタクトレンズ)の手術費用
両眼(消費税込) | 片眼(消費税込) | 術前検査代(2回分) | ||
---|---|---|---|---|
乱視なし | 70万円 | 35万円 | 1万円 | |
乱視あり | 74万円 | 37万円 |
※表は左右にスクロールして確認することができます。
※術後1ヶ月までの定期検査代、薬代を含みます。
※2回目の術前検査までにレンズ代金として両眼40万円(片眼は20万円)をお支払いいただいたうえで、眼内レンズを発注いたします。注文したレンズは返品できませんので、レンズ発注後に手術お取りやめとなってもご返金できかねますのであらかじめご了承ください。
※手術前日までに手術費用の差額分をお支払いいただきます。現金もしくは、お振込みでのお支払いをお願いしております。
クレジットカードでのお支払いは2023年から運用開始いたします。
ご不便をおかけしますが、ご理解、ご協力の程よろしくお願い致します。
よくあるご質問
- ICL(眼内コンタクトレンズ)手術を受けた後に視力が変わることはありますか?
- ICL(眼内コンタクトレンズ)による矯正は安定しているため、長期にわたって適切な視力が保たれることがほとんどです。しかし、眼鏡やコンタクトレンズと同様に、患者さんによっては近視がどんどん進み、視力が落ちるケースもあります。 小さいとはいえ切開も伴うため、コンタクトレンズや眼鏡のように安易に度数を変更することはしておりません。どのように矯正し直すかしっかり相談した上で治療法をご提案致します。
- ICL(眼内コンタクトレンズ)の手術後、時間が経ってから支障をきたすことがありますか?
- 以前のICL(眼内コンタクトレンズ)は穴が開いておらず10年経過時に白内障になる方が3.5%ほどいらっしゃいました。しかし、現在はその問題を解消した穴の開いたレンズが使われており、白内障のリスクは非常に低下しています。
レンズの濁りや緑内障などの病気が出やすくなったという報告はありません。ただし、進行していく近視や乱視に関しては僅かな変化が生じることがあります。
経過が問題なくても50歳前後で必ず、手元が見えにくくなる老視の症状が出ます。進めば眼鏡(老眼鏡)が必要になります。
- ICL(眼内コンタクトレンズ)の手術後にレンズの取り出しや交換が必要なケースはどれくらいですか
- 器械で眼の形状を測定してレンズのサイズを決定するなど、精密な計測を行うことができるようになったため、交換が必要なケースほとんどありません。測定値から出した度数は予想の数値になりますが、度数のズレによる交換を入れても0.5%以下と大変少ないです。多くの方が発症する白内障の治療時に摘出します。
- ICL(眼内コンタクトレンズ)の手術後は日常生活に制限はありますか?
- 手術当日はシャワーも含めた入浴は控えてもらっています。翌日の診察後以降は首から下のシャワー・入浴が可能ですが、眼への衝撃や汗による感染の恐れがあるため、術後4日間は洗顔洗髪を控えてもらっています。手術前に入浴を済ませてから来院いただくと良いかと思います。
お化粧はアイシャドウやアイライン、マスカラ等を除けば術後翌日から、眼の周りも1週間以降からしていただけます。
軽い運動(ジョギングやスポーツジムでの運動)は術後1週間以降から、温泉など大浴場(サウナ含む)水泳や球技などは1ヶ月以降を目安に可能です。
- 手術による合併症などのリスクはありませんか?
- 手術後に暗い場所で光を見た際、光の周囲に輪が滲んで見えるハロー(光輪症)や、光をとても眩しく感じるグレアと呼ばれる症状が現れることがあります。
治療後数ヶ月が経過して気にならなくなることが大半ですが、期間や症状の度合いには個人差があります。
手術前にはそのほかに可能性がある合併症などをご説明いたします。不安や疑問があればお気軽にお申し付けください。