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眼表面のトラブルについて

北九州市小倉北区にある眼科鍋島医院では、はやり目、ドライアイ、ものもらい(麦粒腫)、霰粒腫、さかまつげ(内反症)、コンタクトレンズ装着などの眼表面のトラブルの治療にも対応しています。こちらのページでは、よくある眼表面のトラブルについてご紹介します。気になる症状がある方は、一度ご相談ください。

はやり目・流行性角結膜炎

はやり目・流行性角結膜炎は、アデノウイルスによる感染症疾患です。アデノウイルスに感染すると5~14日の潜伏期間を経て、充血、かゆみの他に、「さらさらした目やにが出る」「涙が出る」「まぶしい」といった症状が現れます。発症後1週間程度が症状のピークで、2~3週間で治まります。夏に発症することが多く、乳幼児から高齢者まであらゆる年齢層に発症しますが、1~5歳を中心とした小児に多い傾向があります。

はやり目は人にうつす可能性があるため、学校保健安全法により感染力がなくなったと医師が判断するまでは学校への登校はできません。また、大人の場合も感染を広げないために出社は控えます。

症状
  • 結膜が赤くなる
  • まぶたの裏側にブツブツができる
  • 目やにや涙が増える
  • まぶたがかゆくなる
  • しょぼしょぼ感、ゴロゴロ感がある
  • 光を見るとまぶしく感じる

また、はやり目と似た症状が現れるプール熱や急性出血性結膜炎があります。

疾患名 原因ウイルス 主な症状
はやり目 アデノウイルス 充血・かゆみがでて、まぶたの裏のブツブツができます。起床時に目が開かないほどに目やにが出ることもあります。
プール熱(咽頭結膜熱) アデノウイルス 充血ともに発熱、喉の痛み、せき、鼻水や下痢などの風邪に似た症状が現れます。
急性出血性結膜炎 エンテロウイルス 結膜やまぶたの裏が出血します。
原因

アデノウイルスによって結膜に炎症が起こることで発症します。アデノウイルスは感染力が強く、短期間に集団的に発生することもあります。

治療法

はやり目に対する有効な薬はありません。ウイルスに対する抵抗力をつけるため、休養を十分にとることが大切です。また、他のウイルス感染を防ぐための抗菌点眼薬や炎症を抑えるためのステロイド点眼薬を使用することもあります。

※重症例の場合、後遺症として角膜に濁りをきたすことがあります。

ドライアイ

ドライアイは、涙の安定性が悪くなり、涙の分泌が少なくなるなどの状態が生じます。乾燥感、異物感、充血、流涙、かすみ眼、視力低下など、眼精疲労の主要な原因疾患でもあります。

症状
  • 乾燥感がある
  • 異物感や目の痛みや疲れがある
  • 目やにが多く出たり、目を重たく感じる
  • 光をまぶしく感じたりする
原因

涙の分泌量が減少することで、または、涙の成分に異常をきたすことが主な原因とされています。

治療法

タイプに合わせて、各種点眼薬で治療します。重症の場合、涙点プラグや治療用コンタクトも併用することがあります。

ものもらい(麦粒腫)

まぶたにある汗や脂を出す腺が細菌に感染し、まぶたが赤く腫れる急性の化膿性炎症疾患です。まつげの毛根や汗を出す腺に起こった場合は外麦粒腫(がいばくりゅうしゅ)、まぶたの裏にあるマイボーム腺(脂質を分泌する腺)に起こった場合は内麦粒腫(ないばくりゅうしゅ)と呼びます。

症状
  • まぶたが赤く腫れる
  • 軽度の痛みやかゆみが出る
  • 充血する
  • 目がゴロゴロする
  • 目やにが出る など
原因

原因となる細菌の多くは、黄色ブドウ球菌や表皮ブドウ球菌など元々人の体に存在する常在菌です。目にケガをしたり、病気などで抵抗力が落ちたりした時などに感染し炎症を起こします。人にうつることはほとんどありません。

治療法

抗生物質の点眼薬や眼軟膏などを使用する薬物療法です。点眼薬、眼軟膏で改善しない場合は、抗生物質や抗炎症の内服薬も使用します。また、腫れが引いてもしこりが残ることもあり、その場合はケロイドなどに効く点眼薬や内服薬を使用します。

霰粒腫(さんりゅうしゅ)

まぶたの裏にあるマイボーム腺(脂質を分泌する腺)がつまり、おかゆのような分泌物が溜まってしこりが形成される疾患です。「めいぼ」「めぼ」などと呼ばれます。麦粒腫のようにまぶたが赤くなったり、痛みを伴ったりすることはほとんどありませんが、急性炎症を起こすと赤みや痛みが出ます。乳幼児から高齢者まであらゆる年齢層に発症する病気で、人にはうつりません。

症状
  • まぶたにしこりがある
  • まぶたに異物感がある
  • 悪化すると、まぶたの皮膚までただれることもある
原因

ホルモンバランスの変化によりマイボーム腺の分泌液の粘度が高まること、オイル系の化粧品がつまってしまうことなどが原因になります。また、油っこい食事を多くとっているとなりやすいとも言われます。

治療法

自然治癒することもありますが、細菌感染を起こし痛みや赤みがある場合には、抗生物質の点眼薬や眼軟膏などを使用し、しこりのみで痛みがなければ、ステロイドの点眼薬や眼軟膏などを使用します。薬物療法では効かずしこりが大きい場合には、切除する手術を行うこともあります。

さかまつげ(内反症)

本来、まぶたの外側へ向かって生えるはずのまつげが、内側(角膜側に)反転した状態でまつ毛が角膜や結膜に接する病態をことです。

症状
  • 目の充血や痛みを感じる
  • 視力が落ちてきた
  • まばたきの回数が増えた
原因

まぶた自体が内側に向くものと、まつげが内側に生えるものがあります。

治療法
  • 点眼液での経過観察
    乳幼児(2歳ごろまで)であれば、まつ毛は細く柔軟であるため角膜を保護する点眼液で経過観察を行い自然治癒が認められています。
  • 手術による治療
    症状が長引いたり、悪化した場合には角結膜障害が強く症状(異物感、眼脂など)は手術を行います。(複数の手術方法があり、症状や病態の程度で手術方法を選択)

コンタクトレンズによる感染症

コンタクトレンズや逆さまつげなどにより角膜のある黒目の部分が傷つき、そこに細菌などが侵入して炎症を起こすことで起こるのが、角膜感染症です。治療効果が出にくく、進行すると最終的には失明してしまうリスクもあります。角膜感染症には以下のような種類があります。

角膜感染症の種類
細菌性角膜感染症 細菌感染が原因で起こります。コンタクトレンズを常用する方に多く、コンタクトレンズの取り扱いをきちんとしていないと起こります。激しい目の痛みや大量の目やにが出る、角膜の一部が白く濁って充血することもあります。
真菌性角膜感染症 真菌(カビ)が原因で起こる角膜感染症です。もともと目に持病があったり、抵抗力が落ちていたりする場合に発症しやすくなります。枝で眼を突くなどのケガをした場合や、ステロイドの長期点眼でも発症することがあります。
アカントアメーバ角膜感染症 アカントアメーバとは川や池、沼、土や公園の砂などに含まれる微生物のことであり、家の洗面所など水周りにも生息しています。コンタクトレンズを常用する方に多く、コンタクトレンズの取り扱いをきちんとしていないと起こります。
ヘルペス性角膜感染症 ヘルペスウイルスで発症する角膜感染症です。ヘルペスウイルスの多くは乳幼児の頃に感染して体内に潜伏し、抵抗力が落ちている時などにウイルスが活発化し発症します。

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